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30. Juni 07

それでもチャイコフスキーコンクールの中継でアミーロフを見ようとしたが…

実はいま午前1時24分です。ベンヤミン・モーザーの弾くブラ2を聴こうとしてましたが、ウェブキャストの画面も音声も落ちまくりでぜんぜん聴けませんでした。その後しばらく試してみましたが、つながらないんだねえ、これが。もう憤慨する気力がありません…
その断片からでも、モーザーの演奏は音色が澄んでいてさっぱりとした味付けで、理知的に弾きたいのかもしれないな、でもオケがとってもとってもやる気なさげだな、とは感じました。しかしこれから彼はチャイコフスキー1番を弾くのか…。実はとても眠いです。これから1時間起きて待ってる自信がないです。金曜の夜に遅くまで起きていると翌週の前半に響くもんな…また明日結果見てから書きます。

いま午前2時24分です。もう一度起きて試してみたけれど、今日はバッファの嵐です。やっぱり平和のためのフトンインします…と書きましたが、ある親切なかたのおかげで、旧サイトから見ることができました。ありがとうございます。現サイト(http://www.corbina.tv/players/pich)から見ると画面真っ黒で見られない方、こちらからお試しください。mms://video.corbina.tv/m


というわけで実況メモします。最近短歌ねたぎれ星人だし。

・おおうアミちゃん黒装束だ(某実況掲示板で「シースルー?」とか書いてた人がいたあの黒シャツ。確かに中継画像で見るかぎりはしなやかな生地で赤紫のかったような微妙な色合いではありますが)。余裕綽々です…オケ、だんぜんやる気です…なんかロシヤのにほひがする…

・夏なのに雪の匂いがする。
(私のなかではチャイコフスキーの1番は、冬の高崎線と上越線の鈍行で北に行くときの音楽なのです。なんだそれ。雪嶺、雪原、暗い海。)

・弱音もフレージングもとてもエレガントなのだけれど、技を決めるところにもういっぱつ何かが…ほの暗い、耽溺的な装飾楽句(←塚本邦雄先生なら「カデンツァ」をこう表記なさるでしょう)でなんだかすべてが許されてしまうような感じもします。

・こ、この第2楽章はすごい。こんなの聴いたことがない。ラフマニノフの音楽にある、水面や雪の降り積もった表面の乱反射を描いた響きを凝縮したようなかんじ。北方的頽廃のなかの光のきらめき?第3楽章の舞曲もおみごと。途中から指揮者兼ねてないか君?

・細かいミスタッチはあっても(技を決めるところで決めてほしい…)、なんだかあの音楽で許せてしまうところがある。前に「芸風が北方的頽廃」と某所で評されたことのある自分としてはなにか妙に惹かれるものを感じる。奏楽天使のごときドミちゃん(出た)とは対照的なんだが。

・ラフ3だ(喜)イントロからしてえろうまい(喜)。やっぱりこの人の音楽、昔のロシアの詩だよねえ。(ってロシア文学に私あまりくわしくはないのですが)。すてはふ先生(私のなかでのラフ3デフォルト。彼は英語で弾いてるが)と比べないでも聴けるって君、すごいよでも技は決めてくれ。オクターヴのスケール、勢いがあるだけに惜しすぎる。

・すっかり目が冴えてしまったとも。第2楽章、オケが本気出してきたかんじ。たゆたう大気…息をつめて聴いていた。実況メモを書く手がとまる。

・カメラワークが良い。オケマンや客席への目配せや身振り手振りの表情を的確に捉えている。訓練の結果、よけいなものがそぎ落とされたような手がうつくしい。

・アミちゃん、ショパンコンクールやタカマツのときはなんだか斜に構えたところもあったけれど、それがなくなっている。大人になったなあ(謎)。今日のアミちゃんはエレガントだった。いい男になったなあ。ほれぼれ。天使は雲間をわたり、人間は空を仰ぐ。そう、雪解けのぬかるみに立って空を仰ぐ人間。リズム感と歌の感覚と、鋭敏な音色の色彩感は得がたいものだと思う。

・超絶系エレガンス、スティーヴン・ハフ先生やヴンダー君とも芸風がかぶるところがあるかも?ふと、ピアノと青年をうたった短歌も多い塚本邦雄先生だったら彼のような音楽家をどう歌に詠まれるだろう?と思ってしまった

・勝てるかどうかはわからないけど、3位以内には来るんじゃないか…どっかで演奏会あったら行くよ

・全部とぎれずにしかるべき音質で見られました。いいものをみました。歌のパワーがからだにみなぎります。これで短歌と散文詩書けそうです。20首か30首かはこれから考えます。どうもありがとう。おやすみなさい。

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・ところでファンになるとカリカチュアを描きたくなるというそこはかとなくいぢわるな乙女心が働くのでありますが、アミちゃん、シベリアオオカミとかそちら系なので、野性味あふれる犬系生物描くのがいまいち得意でない私としては修業のしどころです。

写真はアミをみるどみうさぎぬいぐるみとメトネル(兄)うさぎです。ちょっとサイケ。
メトネル(兄)うさぎは、作曲家ニコライ・メトネルの実兄のエミール・メトネルにそっくりなヤツです。WWFのぬいぐるみのくせに眼光炯々です。

いま(午前6時45分)公式ウェブサイトみました。結果でました。
1位 なし  
2位 ミロスラフ・クルティシェフ(露)
3位 アレクサンドル・ルビアンツェフ(露)
4位 イム・ドンヒョク(韓)、セルゲイ・ソボレフ(露)
5位 ベンヤミン・モーザー(独)
6位 フョードル・アミーロフ(露) 

クルティシェフやルビアンツェフを聴いていないのでなんともいえませんが…
そうか。1位無しなのか。
ドンヒョク同率4位か。震。
アミーロフ、もっと上に行けそな気もしたけど、やはり決まるべきところで技が決まらないのではなあ…
それでもともかく、良い音楽が聴けて私は満足です。

みなさまおつかれさまでした。

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28. Juni 07

それでもイム・ドンヒョクをチャイコフスキーコンクールの中継で見てみた。

みなさまおげんきですか。なかけふです。カレンダー、ギリシャ語表記にしてみました。(謎)やっぱやめた。フランス語表記にします。

もうすぐ夏休み!!講義もあと2回!!
しかしです。しあげないといけないものがありすぎる…(無口)
といいながら、チャイコフスキーコンクールの本選のウェブ中継でイム・ドンヒョクを見ています。
舞台の上の天井カメラの、ぐいぐいオケ上空から下に向かってピアノに近づくアングルにクラクラします。高所恐怖の人には辛い画像かもしれません。時々審査員席が画面にちらりと映ります。

ショパンよりもチャイコフスキーは彼に合っているような気がします。やまはらしい(?)輪郭のくっきりはっきりした音色、ときどきちょっと演歌?ウェブキャストで聴いているためかもしれませんが、なにかこうすっきりとそつなくまとまりすぎて聞こえるような気もします。腰が軽い、というのだろうか。

ラフマニノフの2番が気になるのでもう少し起きていよう。

んん、冒頭の和音のボートこぎ出し場面も、がんばってるけどやっぱりときどき演歌?

やっぱりピアノ・キングやスティーヴン・ハフ先生と比べてしまうのは酷か…

配信映像が音もろともよく落ちるし(しかもいいところで)、もう眠いので、今日は寝ます。ごめんなさい。

6/28附記:ナタリー・デセイ(←フランス人は「ドゥセ」と発音している)とパトリシア・プティボンのYouTube映像鑑賞にはまっています。対照的な芸風のお二人ですが、面白いです。歌うたい(歌詠みでない)としてもたいへん勉強になります。
頭の中で夜の女王のアリアがもくもくしています。
ドゥセの声域コラージュには大爆笑してしまいました。これ考えた人、いいユーモアのセンスしてます。あとで詳しく書きます。

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24. Juni 07

聴いた、見た…あれ?(それでもチャイコフスキーコンクールの中継でアミーロフを見てみた)

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夏休みまであともう少し頑張ろう週間です。週末、呑み会と、新婚ほやほやの友人(←ますます美しい…)の結婚祝いを兼ねたケーキ会をしてまいりました。それにしても、気の置けない友人たちとのお喋りは明日への活力ですね。ニューオータニのガーデンラウンジのビュッフェ、なかなかでした。サラダがたくさん食べられて、プロフィット・ロールも出てたのは嬉しかったなあ。池にはうまそうな鯉がたくさん泳いでいたよ。


で、チャイコフスキーコンクールピアノ部門の中継はぼちぼち見てます。人柄のよさそなロシアのぽっちゃり娘さんたちがいっしょけんめいおのこの弾くよなレパートリーを弾いてるのをみておもわずうるり。ああ、しかし、phenomenalな人はなかなか出てこないなあ。今回は長時間辛抱強くひとりひとりをしっかり聴いている、というわけではないためかもしれませんが…ともあれ、今日の夕方、ウェブキャストがうまくつながれば、アミーロフを見ます。シマノフスキとアムランを弾くってあたりがなかなかです。目白バ・ロック音楽祭のクロージングコンサートのメキシカン・バロック合唱音楽づくしの時間帯と重なるんだよなあ、どっちをとるか悩むなあ。でもきっとアミーロフをとります。なので、またあとで書きます。


というわけでアミーロフの2次の演奏聴きました。
ホールいっぱいにひろがるふんわりと透明なモスクワの夏の朝の光と、アミーロフ先生奏でるところの冷涼にほの暗く頽廃的な、その底に真実がうっすら光る音楽の対比が印象深かったです(夜ならもっとパワーが発揮されたのでは…)。1次の真っ黒なショスタコーヴィチの第1ソナタもなかなかでしたが、2次の演奏では、ラフマニノフの第2ソナタ、チャイコフスキー(グランド・ソナタ、第2、3楽章)やシマノフスキ(エチュード)の音楽の、陰影に富んだ怪しげな味わいが浮き彫りになって面白かったです。グランド・ソナタの第2,3楽章の表情の移ろいはなかなかみごと。頽廃的でもどこか品があるのだよなあ。ある種のロシアの詩の懐の深さを思い出させるような…ラフ2聴いてみたいかも。でも、今回は正確かつ明晰にがっちり弾く人がだんぜん多いようだし、次に行けるかはちょっと予測ができないな…
しかしこの人、相変わらず絵になる人だなあ。カメラ目線も決まってました(でも、なんか可笑しい)。また、中継のカメラワークがステキです。顔の表情や、筋肉と骨格の美しい手の動きを、目に快く捉えていました。今日は画質も良かった。

しかしです。
肝心のアムランのエチュードのいいところで映像と音の配信がぶつっと切れるんだもんな…
熊ん蜂軽々弾いてたのにな…
ラ・ダンツァとラ・カンパネラ聴きたかったよー!!
アムランでないひとが弾くからなおさら楽しみだったのに…
なんでだよう…


週末しっかり休んだのでしごとに戻ります。


6/25附記:さっきコンクールの公式サイト見ましたが、なんとアミーロフ、本選に進んでますね…ラフ3、かなり見たいかも。

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20. Juni 07

それでもチャイコフスキーコンクールの中継を(ヴンダー君だけ)みてみた。

ひさびさの「オレが弾く」です。

やっぱりこれだけははずせないなあと思い、チャイコフスキーコンクールのネット中継(公式ウェブサイトのロシア語サイト版から見られます)でこないだの木曜の晩にインゴルフ・ヴンダー君の1次予選の演奏を見ました。
インゴルフ・ヴンダー君とは、さきのショパンコンクールのセミファイナリストで、おもわず畏怖の感情を喚起するような、かんぺきな練習曲作品10-2を弾いたひとです。優雅でどこか鋭利な芸風もすばらしい。あの《アンダンテ・スピアナートと華麗なる大ポロネーズ》はなかなか聴けないようなふくいくとみずみずしい演奏でした。

今回も良い味出してました。リサイタルの境地です。お客さん大興奮の様子がウェブキャストの模様からも伝わります。
たのしそうな、やはりどこか純粋なモツソナタKV333(そうだよそれはオペラなのだよ)、エスプリたっぷりのチャイコフスキーの小品、みやびなけものなメフィストワルツ第1番。
音楽はとても魅力的ななにかをかもしだしていました。ウィーンの超絶エレガンスに磨きがかかってました。惚れるなあ。
服装のセンスもなかなかです。クリーム色の仕立てのよさそなジャケツがステキ。
海外のピアノ掲示板では「おれ、このジャケツほしい」と書いてた漢もいました。
トーマス・マンの『ブッデンブローク家の人々』の幕切れで、夕闇のなかで自作のマーラーみたいなゴージャスな曲をわしわし弾くハンノ・ブッデンブロークをなんとなく思い出したりもしました。もっともブンダー君、小説のハンノちゃんとは違って、健康優良児風だが…。

正確さとお行儀の良さが問われる世界らしいともききます。
細かいミスタッチ(手に汗握るではないか)と、観客の反応にワンテンポずつ遅れる超マイペース天然野郎なステージマナー(さらに手に汗握るではないか)が審査結果に響かなければいいな…

と書いていたら。
今朝、仕事に行く前に結果をコンクールの公式サイトで見ました。
むむー、ヴンダー君、2次に進めなかったか…残念
やっぱり彼、面白いピアニストだと思うし、そのうち欧州のどこかで聴けるとは思うのですが…(無口)
男ヴンダー、どこへ行く…

ここは、2次に残っているフョードル・アミーロフ先生の暴れっぷりに大いに期待したいところです。なんか、彼、アムランの3つのエチュードも弾くらしいし。「超絶の伝統」を仰ぐ者としては、目が離せません。
それにしても、2次に残った20人のうち、旧ソヴィエト連邦圏だけで16人(うち、ロシア人14人)って人選、すごいですね。

ちなみにウェブキャストは、音質画質ともポーランドTVのほうがだんぜん良い気がする…

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03. Juni 07

ついでにぶつぶつ

遅ればせながら話題の小池昌代「タタド」読みました。確かに物語は破綻してません。文章も手練れで、80年代のトレンディドラマを想起させる世界です。「男女七人夏物語」とか「恋におちて」とか「きんつま」とか…。80年代と違うのは、登場人物が淡々としていることです。生活に疲れかけた50代男女が伊豆の別荘でけろけろっと大学生のサークル合宿のような共同生活をし、最後にあっさりスワッピングに進みます。川端賞の審査員の先生方がみなさん「頽廃の味がおしゃれ」とおっしゃるのですが、私はぜんぜんそう思いませんでした。どうせ頽廃で突っ走るなら、あの後味の悪ーい『ピアニスト』を書いたエルフリーデ・イェリネクの速度と強度でぐりぐりごりごり善悪の此岸と彼岸をじぐざぐに突っ走ってくれればある意味爽快なのですが。小池昌代の川端賞受賞第1短編集も立ち読みしたけど、なんだか全編あんまり気持ちよくなさそうなエロとセックスばっかり、表題作なんてペドフィリアの仕立屋さんにやられちゃう小学生が、みずからの娼婦性を自覚する話だよ、あーあやんなっちゃう。でも本の装幀はまた品がよさそうなのだよな…おいおい読者、「いまの世の中でオシャレなのって、こんなのでしょ、ほーらあんたたちこんなの好きでしょ」って、足元見られて見下されてるんじゃないか。こんな物欲しげでない、人生の味を知っているちゃんとした大人が出てくる小説が読みたいよ。

はじめて「新潮」買いましたが、いろいろあっても言語の冒険に富んだ詩歌の雑誌のほうが私には面白かったです。小説が現代風俗の病理の追体験やナルシスティックな回想録ばかりってのもなあ。ノンフィクションなら「新潮+45」のあざといルポルタージュのほうがまだ見せ物小屋めぐり気分で楽しめるし、それにね、900円あったらマルハバのうまいランチBセット食べるよな。東浩紀の対談でてますが、いつもながら彼の見ている「日本」と「東京」は、まるで違う惑星のようだと感じます。育ちが悪くてなにが悪い、日本なんてしょせんサブカルランドさ、と、ネットのお友達とつるんで蛮声あげて咆哮でまわりを圧倒されてもなあ。なんだかなあ。

ところで「るしおる」休刊になってしまいました。私のような者にも詩と批評を書かせてくれる希有な商業誌だったのですが…(無口)


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01. Juni 07

ごぶさたしております

みなさまごぶさたしております。
いつまでも春休み、ってのも変だし、2ヶ月なにも書かないのはあまりにも間がもたないので久しぶりに書きます。

学校が始まってものすごく忙しくなってしまいました。
週の前半は講義の準備、後半は論文書きと史料読み、てな案配です。
しばしプラトン先生の胸を借りて修行しておりました。
論文の補強のために国家、法律、パイドロス、ティマイオスあたりを読んでいました。
簡潔なことばで、しかも対話形式で、おそろしく深いことを言う。
すさまじいかぎりの言葉の力です。
プラトン先生のおかげで、だいぶ道が開けました。

しかし、心を亡くす、と書いて忙しい、とはまさにいいえて妙です。
寝ても覚めても研究が頭をはなれません。
教会にもペンテコステに久しぶりに行ったくらいです。
ピアノ全然弾いてません。
バッハくらいでしょうか。平均律とかパルティータ1番2番4番とか。
ショパンはエチュードくらいしかやってません。
舟歌とバラ3はどこへ行ったんでしょうか。
モシュコフスキーのエチュードは初見で楽しめるので時々弾いてはいますが。
もちろん、エリコンのネットストリーミング、ぜんぜん見ていません。
というか、興味がわかないよ。ゴルカとっとと負けちゃったし…。
たぶんチャイコンのネットストリーミングも見ないでしょう。
リバティ布の在庫が消化できるのも当分あとになりそうです。

それでもとりあえずラ・フォル・ジュルネは見に行きました。歌ものだけね。
いまさら感想書くのもなんですが、カペラ・アムステルダムのストラヴィンスキー《結婚》、とても良かったです。
若々しくてすっきりした演奏、気に入って2回も聴きに行ってしまいましたよ。
キャロリン・ハンプソンの硬質で透明感のあるアルテミスっぽいソプラノが、たいへん好みでございました。
フセヴォロド・グリヴノフのあっけからんとしたテナーも爽快でした。
アクサントゥスのドヴォルザーク《スターバト・マーテル》の伴奏を弾いていたアラン・プラネスの想像力豊かなピアノもなかなかでした。ピアノだけもっと聴きたかったかもしれません。
動線細いとかいろいろあっても、レンゾ・ピアノ設計のあの建物はやはりお祭りになるとがぜん生き生きするなあなどと思ったのでした。

詩集につきましては、また詳細わかりしだいお知らせします。
もう原稿出しちゃったからあとは運は天に任せた、って気分です。
いろいろ短歌の題材になりそうな事件を拾ってはぼちぼち書き留めてはいますが、長い詩を書く体力と時間がいまはない…
ま、そんな時期もあるでしょう。

筒井康隆『巨船ベラス・レトラス』(文藝春秋)は面白かったです。日本のいまどきの文藝にたいする辛辣な、厳しくも真摯な批判をグランドホテル形式に託し、誰かが言わなければならないことをしかるべき立場から直言して痛快かつ見事。親に隠れてスラップスティック・ショートショートや七瀬シリーズを読んでは「こんな下品なもの読むんじゃありません」と叱られていた子供のころを思い起こすにつけ、感無量です。でも、私は船首像にはなりたくないぞ。

高橋睦郎『漢詩百首』(中公新書)も良かったです。しかるべき立場から発言すべきことを貫く立場、詩人はこうありたい、と思いました。巻末の対談と講演録だけでも、買う価値はあります。新書版なので風呂時通勤時の一冊にもおすすめです。

それではまた気が向いたらこちらに出てきます。
みなさまお元気でお過ごしください。

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